アウトサイダー (1983) : The Outsiders

『アウトサイダー』(The Outsiders)は、1983年に公開された米国の青春映画。当時、米国で人気のあったYA(ヤング・アダルト)小説のベストセラーとなったS・E・ヒントンの同名小説(日本語訳は集英社コバルト文庫刊)をフランシス・フォード・コッポラが映画化した。
『ランブルフィッシュ』、『コットンクラブ』と続く、コッポラのYA三部作の第一作であり、マット・ディロンは本作に続き『ランブルフィッシュ』に、紅一点のダイアン・レインは三部作すべてに出演した。主役を演じたのはC・トーマス・ハウエルであり、それ以外に、後にYAスター(ブラット・パック)と呼ばれることになるロブ・ロウ、トム・クルーズ(スティーヴ)、ラルフ・マッチオといった若手人気俳優が出演した。

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The Outsiders (1983) / アウトサイダーのあらすじ

オクラホマ州タルサでは、貧困層の若者のグループ「グリース」と、富裕層のグループ「ソッシュ」が対立していた。
「グリース」のダラス(マット・ディロン)は施設帰りで、常にタフガイとして振る舞っていた。ポニーボーイ(C・トーマス・ハウエル)は両親を失い、兄2人と共に生活している。ジョニー(ラルフ・マッチオ)は「ソッシュ」のメンバーに殴られた時の傷が残っている。3人はドライブインシアターに潜り込み、チェリーと出会う。彼女は「ソッシュ」の仲間だったが、ポニーボーイ達に興味を持つ。帰り道、「ソッシュ」のメンバーが現れて一触即発となるが、チェリーの仲裁で喧嘩にはならなかった。その後、ジョニーは両親の喧嘩が嫌で家に帰らず、ポニーボーイと一緒に空き地で過ごす。帰りが遅くなったポニーボーイは、長兄ダリーにきつく叱られたため家を飛び出し、ジョニーと公園に行く。そこで2人は「ソッシュ」に絡まれ、リンチにかけられたポニーボーイを助けようとしたジョニーが、「ソッシュ」のメンバーのボブを刺殺してしまう。

ダラスのアドバイスで、ポニーボーイとジョニーは街から逃げ、古い教会に身を潜めた。2人は読書やトランプをしながら日々をやり過ごす。ポニーボーイは、美しい朝焼けを見ながら、ロバート・フロストの詩を暗唱した。「黄金の色はあせる」。ある日、ダラスが教会を訪れ、3人で外出。その間に、教会に子ども達が来ていたが、教会が火事になってしまう。ポニーボーイとジョニーは、取り残された子ども達を助けるため、ダラスの制止を振り切って、燃える教会へ走る。ダラスの協力もあって子ども達は救出されたが、ジョニーは重傷を負った。

「グリース」の不良少年が英雄になったというニュースは、タルサで知れ渡る。「ソッシュ」のランディも戸惑いを覚え、仲間に聞かれないよう車の中にポニーボーイを誘い、腹を割って話す。一方、ジョニーの体には障害が残り、かつては自分の境遇を嘆き自殺したいと思っていたジョニーが、ポニーボーイに「死にたくない」と語る。
「ソッシュ」の決闘を前にして、ポニーボーイはチェリーと会う。彼女は、ポニーボーイへの好意と、ボブを殺したジョニーを憎む気持ちで揺れ動いていた。両グループの決闘には、教会で負った怪我が完治していないダラスも駆けつけ、激しい喧嘩の末「グリース」が勝つ。しかし、ダラスとポニーボーイがジョニーの病室に行くと、ジョニーはダラスに「喧嘩はよせ」、ポニーボーイに「Stay gold」と言い残して息を引き取る。

ジョニーの死に激しいショックを受けたダラスは、日頃のようにタフな振る舞いもできず、ポニーボーイは悪い予感を抱く。そして、自暴自棄になったダラスは、衝動的に強盗をしてしまい、警官に射殺される。ポニーボーイは、ジョニーが残した手紙を読む。ジョニーは、子ども達のために自分が犠牲になったことを後悔せず、子どもはみな黄金で、その心を持ち続けてほしい、ダラスにもそれを分かってほしいというジョニーの気持ちが綴られていた。

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